
住宅の品質にかかわるトラブル |
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住宅の品質にはさまざまなものがあります。しかし。どんな品質も地盤がしっかりしていなければ成り立ちません。住宅の品質を台なしにする地盤のトラブルの代表格を以下に示します。 |
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①不同沈下 ②圧密沈下 ③液状化など災害時の地盤破壊 造成地においては、①、②が発生件数の多いトラブルです。 |
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観察① 地形 |
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軟弱地盤の堆積している箇所はほぼ決まっており、谷底、低湿地、水田あるいは沼沢地跡などがその代表です。つまり低地です。この地形を見出せれば、リスクの多い箇所を把握することができます。 河川に関連する低地は、川の有無で判断できますので、比較的簡単に見つけだすことができます。しかし、都市部では河川が道路が覆われており発見しにくい場合アあります。また、流れが緩やかな小川の出口が塞がれてできたおぼれ谷も同様に発見が難しいことがありますので、事前に地形図をじっくり見ておく必要があります。 さらに、古代の河川の河口付近には古代の谷が隠れています。 また、植物の、その土地が持つリスクを物語っています。斜面の端部の斜面には竹が生えている場合が多いですが、動きやすい地形で大きな木が育つほど長期間安定をしていないことを意味をします。 また、植物も、その土地が持つ物語っています。また、低地で湿気の多い地域には、アシなどの植物が生じています。 対象となる土地に立ち、近隣にアシ原がる(低地湿気)、三方が高く一方が低く感じられる(谷地形)、斜面で近く竹林がある(台地の端部の二次堆積地形)などの緒言が見られる場合、その土地は、地盤にかかわるリスクが高いと考えることが妥当でしょう。 |
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観察② 周辺の状態 |
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軟弱地盤が広く分布している地域では、独特の現象が見られます。典型的なのが、かまぼこ状の道路などです。この現象は、埋立地でよく見られます。 道路中央部には下水道などの公共施設が埋設されていますが、これらは軟弱地盤対策を行っています。しかし、その他の部分は無対策なので、埋立地の下の軟弱な地盤が、盛土の重さで縮みます。このため、道路中央部以外が沈み、道路がかまぼこ状のなるのです。 また、広域におよぶ地盤沈下の場合、電柱は沈下に向かって傾きます。 このように軟弱地盤がある地域では、その対策の有無によりさまざまな現象が現れます。また、軟弱地盤のある箇所は低地であるので、大雨の際に水が集中します。窪地では、冠水などの被害も出るので注意が必要です。 これらの現象が見られる地域は、地盤によるリスクの高い地区といえます。 なお、盛土や埋土などの人工地盤は、地盤の隙間や硬さが不均質で、完成からの経過年数が短いほど不同沈下の可能性が高いといえます。 盛土の経過年数は、電信柱に示された年数から把握することもできますが、近隣住民に聞くのが最良の確認手段でしょう。 もし、実際に開発行為を行うのであれば、住民の理解も必要となりますので、十分なコミュニケーションをとるようにしましょう。 |
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地形と地盤の関係 |
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多くの人が感覚的に気づいていると思いますが、低い場所にはジメジメした軟らかい土があります。高台には硬い地盤があり、乾いています。大雑把にいえば、前者が軟弱地盤で、後者が良好地盤です。高台の端部の斜面は崩れやすい不安定な地盤です。 また、今は高台でも、昔は谷底だったという地形もあります。これは、人が谷を埋めて地盤を造ったものです。こういう人工地盤の下には軟弱地盤があります。 このように、地盤は、古代から土や火山灰が積もったり、削られたりしながらつくられたものですから、今の地形を見れば、地盤のよしあしがおおむね把握できます。 また、古いものほど安定した性質を持っています。したがって、人工的な地形は、若く、不安定といえます。また、人口地盤は、自然の地形を覆い隠してしまいますので、地盤のよしあしの判断を狂わせる原因となります。 ところで、地形の形成は、川と海の力によるものが大部分です。つまり、現存する地形は、人工地盤を除き、山や川や海が削りとり、そこに、洪水で土が運ばれて堆積するということの繰り返しでつくられたのです。このため、地形を把握すれば、どこのどのような土が堆積しているかを推測することができます。 ここでは、軟弱地盤が堆積している場合が多い地形の特徴を示します。 |
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(3)地形と植物 |
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《注》鏡味完二ほか:地名の語源、角川小辞典、昭52.3ほかより作成。 |
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付表ー3 地盤状況の指標となる植物の例(参考文献1) |
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がま |
つるよし |
こうぼうむぎ |
ほまひるがお |