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要点解説 : 従来型フードの根本的弱点(少風量・低換気・高エネルギー)を克服。即ち意思も慾求も持ちえぬ、物言わぬ沈黙の空箱にすぎなかった排気フードが、この人工知能の様な効能を秘めたDRV(超高効率Ventilation)により、自発的な意思力をもった主体的能動体として、大幅なビルエネルギーの遡及的削減力を持つに至った。ここにエネルギー削減と環境浄化への貢献という叶わぬ夢幻に、ささやかなSolutionをもたらし見果てぬ願望の端緒が開かれた。かくて長年の懸案の一端が解消し、心ひそかに安堵し、満たされ、深い達成感に心安らいでいる。
1. はじめに
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業務用厨房は多数のガス調理器、湯沸器、茹麺器、冷蔵庫、冷凍庫等々による、膨大なガス電力の消費エリアだ。調理者はこのうだる酷暑の中で、絶えず高温多湿に晒されている。従って排気フードは、各種調理機器から発生する熱気を集約吸収し、排気ダクトへ排出する役割を担う。然し様々な要因から、排気風量が不十分な場合、熱気は排気ダクトに吸引されず、フード内に滞留するのみか、次々と発生してくる熱気によって厨房内に押し出される。従って厨房内は、恒常的に更に高温多湿となり、厨房環境を著しく悪化させていく。 |
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建築基準法では、この排気風量計算方法として、20KQまたは30KQの理論排ガス計算式があるが、この理論値では排気風量が小さく、設計現場では厨房環境の安全を考慮して、フード下面速(0.3m/s〜0.5m/s)の計算値から、より大きい数値を採用している。
(具体的参考表は「表−3」「表−4」を参照下さい) |
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然し、排気が行われるという事は、その分を給気しなければならず、この排気風量が法定換気量よりも大きい数値を採用すれば、必然的に排気量のみならず、給気量も増強しなければならない。従って排気風量の増量は、単純に排気ファンの規模を大きくするか、或いはモータの消費電力を大きくする事で対応できるが、その分、設備費の増加や電力消費による継続的維持費の大幅な増加という、好ましからざる代償を伴うことになる。 |
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更に又、給気風量の増加は、空気調和機の大型化やDHC(地域冷暖房)、熱源装置による冷温水使用量にも影響し、この設備費と継続的維持費の増大は関係者の頭痛の種でもある。 |
2. 超高効率フードの開発の背景
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弊社はメンテを含むグリスフィルター(以下「GF」)と排気設備関連の専業メーカーだ。故に日夜「高除去率・低静圧」「高換気・少風量」という難壁に挑戦している。然し厨房排気は如何にGFが進化しようとも、排気へ十分な配慮がなされた設計思想こそが不可欠だ。 |
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即ち余剰風量を十分に用意すれば設備費も維持費も増大し、不十分なら、それらを割愛できても、厨房環境は急速に且つ必然的に悪化していく。従って排気の良否は設計思想の根幹をなす重要要素だ。然し様々な理由により最少法定換気量しかない場合は、日常の厨房は悲鳴と不満が渦まく事になる。即ち「暑い、煙い、風量が不足だ、排気も換気も弱い」 「ベトつく・何とかしてくれ」という不満が鬱積し、その果てに何とGFをはずし、火炎がダクト内に吸引されて火災を発生させるという、信じ難い事故が発生する事となるのだ。故に専業メーカーとして日夜、これらの根本的な打開策を、懸命に模索し、苦悶している。 |
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ところが、こうした折に図らずも、ある大型再開発のMJS様から(T)「高換気・少風量」のフードを作れないか!? 更に(U)「少設備・低維持費」に繋がる超高効率の省エネルギーフードを作れないか!? 具体的には(V)余剰風量を約30%前後削減し、且つ最少法定換気量のみで快適環境を実現する画期的な「超高効率換気装置」を作れないか!? と問題提起された事が、超高効率排気フード(以下「DRV」と呼称)の発想の原点である。 |
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然も大型複合ビルの一般的傾向性は、事務所と飲食店舗の面積比が「93:7」にも拘わらずそのエネルギー消費率は「68:32」と、ビル全体のエネルギー消費量の実に「30%以上」が飲食店舗の消費量だ。この驚くべき傾向性は、エネルギー削減が世界的潮流となっている時代的背景の上からも、どうしても早急に改善し解決しなければならぬ最優先課題である。 |
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従って、この止みがたい問題意識に突き動かされて、研究開発に没頭し、折々にMJS様の指導激励を受けながら、粒々辛苦の末に、何とか余剰風量を30%前後削減し、最低法定換気量のみで良好な厨房排気と快適環境を可能とする、日本初のVentilation(換気装置) 即ちDRV(超高効率排気フード)を開発するに至った。 |
3. 従来の厨房換気の実情
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図─1に示す通り、従来型の換気方法は天井位置の吹出口(HS・VHS・パンカールーバ)から給気を行い、排気はフードと一般排気から行うのが通常だ。調理機器を点火すると、排気風量が少ない場合、フードから厨房内に漏れ出た「渋滞熱気」が燃焼機器の輻射熱と共に厨房全体を高温多湿化し、更に天井から吹出すSAが厨房の空気を掻混ぜ(Mixing空調)厨房環境を劣化させる。然もパンカールーバは局所冷却で燃焼機器の近くの調理者を冷やす為、天井からSAをフードに向って吹出す。この吹出は、燃焼機器から発生したフードに向って起上がる熱気にも影響をし、逆にフードから厨房へ熱気を多量に漏出させる。 |
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これにより天井付近の高温度帯は更に全体に拡散し、厨房を慢性的に且つ常時、高温多湿化させる。このために一般的には排気風量を増量し、この抑制を図るのが通例である。 |
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4.DRVの特徴T(NEFの特異性)−SA構造とその基本原理
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従来型の排気フードの弱点は、燃焼機器の熱気が一気に直上のGFに衝突拡散し、ダクト内に十分に吸引されずに、反転してフードから厨房内へ漏出し、厨房全体を熱気で高温多湿化する事にある。これに対しDRVの最大の特徴は、回転ノズル(NEF)が連続回転しながら到達距離100〜150mm程度の微風を噴射していく事にある。当該箇所を構造概念図図─2(NEFエア)で示し、実写は写真─1 NEF停止時、写真─2はNEF回転時で示す。 |
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このNEFの特性により、一度フードに収まった熱気は(次に起上ってくる熱気にフード外へ押し出される事なく)緩やかに渦巻状に反転し、フード内に留まり、均一的にフード内に分散しダクトへ排気される。従って、このNEF固有の自発的な連続回転力により熱気をフード外へ逃がさない。然もNEFからフード内に噴射されるSAにより、フード外に漏れ出る経路で立ち上がっていた熱気をも誘引し、その集熱効率を高めている。 |
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この事は、従来型排気フードと比べ、DRVのフード内温度が均一的で、且つ、排気温度 が従来型と比較して高い事で証明されている。写真─3及び写真─4にてDRV外観を示す。 |
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5. 従来型排気とのデータ比較によるDRV効果の証明
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5─1.従来型排気とDRVの動向相違点からの比較検証 表─1及びグラフ─1に示す通り、従来型排気フードはフード内の最高温度(表─1(C)) と最低温度(表─1(A))との差が大きく、その高低差は最大27.2℃(表─1(E))にも及ぶ。 実にDRVの3倍である。従ってフード内で熱気の偏りが大きく発生しているといえる。 |
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一方、DRVは従来型と比較してフード内の熱気の最高温度(表─1(D))と最低温度 (表─1(B))との差が小さく、その高低差は最大8.8℃(表─1(F))に留まっている。 即ち従来型の3分の1だ。従ってフード内で熱気が分散している事が理解できる。 |
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従来型排気の高低差とDRVの高低差の温度差は最大20℃(表─1(G))にも及び、従来型排気は、比較的温度の低い空気帯をも排気し、その結果、高温熱気が排気できていない。 |
5─2.DRVによる実質的効果その1(フード内温度の低さ)
表─2及びグラフ─2が示すのは、従来型排気は、熱気の偏りによる滞留がある為、フード内平均温度(表─2(イ))が高い、一方、DRVは熱気の偏りがなく、熱気だけを整流し且つ極めて効率的に排気している為、フード内平均温度(表─2(ロ))が低い。即ち、フード内の平均温度において、従来型排気はDRVに対し、実に3.2℃(表─2(ホ))も高い。
5─3.DRVによる実質的効果その2(排気温度の高さ)
逆に排気温度においては、従来型排気は温度が低く(表─2(ハ))、DRVは排気温度が高い
(表─(ニ))。即ち排気温度において、従来型はDRVに対し更に0.8℃(表─2(ヘ))も低い。
5─4.従来型排気の漏出性の証拠(フード内高温・排気低温)
この結果、従来型排気はDRVに比べ、フード内平均温度が3.2℃高いにもかかわらず、排気温度は逆に0.8℃も低い。この数値的事実は、その分の熱が実に最大4℃(表─2(ト))も排気ダクトへ吸引されずに、フード外へ漏れ出し、その結果、厨房温度を著しく高温高熱化している事の明白な客観的証拠である。(従来型厨房が蒸し暑いのは、実はこの故である)
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6.DRVの特徴U・V(エアカーテン・内的置換換気)− 厨房温度の抑制原理
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上記4項、5項によりDRVのSA給気の原理とその効果を説明したが、DRVの給気箇所は、このNEFの他2箇所からも行う、1つは図─2に示すNEF外周のエアーカーテン。これは、NEFによる熱気の抑制をも突破する勢いの熱気に対して二重の防御(特徴U・エアカーテン)を行う。更にまたフード内と厨房を隔離する壁を作り、熱の拡散を防止する。 |
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もう1つの給気箇所は、NEFとエアーカーテンの2つにより隔離された厨房を冷却する。
即ちDRV側面から給気する内的置換換気(図─3)だ。この給気はDRV側面に多孔質の開口部を設け、この微孔から面速1m/s以下の低速のSAを広範囲に給気する特徴を持っている。この低速で広範囲に給気する内的置換換気により、天井部に停滞する熱気を混合する事なく、SAはゆっくりと調理者を包み、厨房を冷却する(DRV特徴V・内的置換換気)。 |
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尚、給気位置が排気位置に近い事による排気のショートカットの懸念は、幾度もの実験にも拘らず、厨房内の酸素濃度も一酸化炭素濃度も一切増加が見られぬことから問題はない。 |
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また厨房内の全SAをDRVから給気したのでは、その各給気口(NEF・エアーカーテン・内的置換換気)からの面速が高すぎて熱気をMixingする為に、DRVにおいても吹出口を図─3に示す通り併用し、燃焼機器から距離のある位置への給気を行う必要がある。 |
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7.DRVの「超高効率排気フード」たる所以性
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従来型排気に対するDRVの「1.4倍」の高換気能力(高排気能力)
各種条件のフードリストは表─3(原設計風量表)と表─4(DRV決定風量表)の通り。 |
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熱はサーモグラフィを用いなければ可視できないので、その効果を分かり易くする為、実験において、燃焼機器より蒸気を発生させ、その蒸気が各換気方法において、どの様な動向を示すかを表したものが写真─5.写真─6.写真─7である。 |
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写真─5は従来型排気方式で、かつ法定換気風量を採用した結果、フード下面速0.35m/sの場合のフード外への蒸気漏れ状況である。大量に蒸気がフード外へと漏れ出している。 |
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写真─6では、DRVを用いて、法定換気風量で風量決定し、フード下面速は0.35m/sとし写真─5と同様の条件とする。然しDRVではフード外へ蒸気の漏出がない事が確認される。 |
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写真─7は写真─5の状況を改善すべく排気量を増量し、フード下面速0.5m/s、即ち法定
換気量の1.4倍の風量において換気を行った場合の状況である。写真─5ではフード外に
漏れていた蒸気が抑制され、且つフード内に集熱され、効率的排気である事が確認される。 |
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この結果から言える事は、DRVは法定換気量のフード下面速0.35m/sで、従来型
の余剰排気風量を考慮した0.5m/sと同様の「排気能力」を保持しているという事である。
即ち、DRVは従来型の排気風量の、実に「1.4倍」もの排気能力を保持しているといえる。 |
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更に厳密にいえば、DRVは従来型排気フードの「1.4倍」の排気能力があるとはいえ、厨房にはDRVが代替できないHPフードや食器洗浄機等の排気がある。従って厨房全体では、それらの混在により10%前後、排気率が希釈される。故にDRVの余剰排気風量の削減率は30%前後になる。これこそがDRVが「超高効率フード」といわれる所以である。 |
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従って、DRV導入により、設計時点での余剰風量は、無理なく削減でき、また法定換気量で設計されて、劣悪な環境下にある店舗でさえも、その環境を著しく改善する事ができる。 |
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7─1.DRVによる厨房内温度の抑止効果
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上記7項ではDRVのフード外への蒸気漏出の有無の状況を可視化にて説明をしたが
今度はサーモグラフィを用いDRVにて厨房内の温度がどの様に抑制できるかを説明する。 |
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写真─8はDRVによる厨房内温度分布である。フード周辺は輻射熱の影響もあり、高温ではあるが、高温度帯の範囲は狭く、且つ天井付近も摂氏30℃程度で維持されている。更に従来型排気の様な天井吹出のMixingもなく、広範囲に且つ安定した温度を維持している。 |
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写真─9は従来型排気による厨房内温度分布である。フードから漏れ出た熱気が天井部分に滞留し、天井付近が高温度帯となり、加えて天井付近の熱気がMixingにより高温度帯の範囲を拡大させている。この様な状況では幾ら、フード近辺のパンカールーバからSAを吹付けても、調理者に到達する時には、天井の高温度空気を誘引して、生暖かい空気を浴びる事となる。また一方、従来型排気の場合は、局所的な空調の為、極端に温度の低いエリアがあり、場所により寒く且つ不快である。更にSAが吹付ける場所では料理が冷めてしまう為に、吹出口に邪魔板を設けるケースが多いという矛盾が少なからず散見される。 |
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8.DRVによる風量削減力の実証例
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今回DRV導入の店舗のフードリスト表─3(原設計)と表─4(決定風量)を示す。
DRV導入検討前の原設計では厨房排気風量10,520CMHで計画されていたが、DRVを導入した事により8,200CMHに減少し、実に原設計の「28%」もの排気風量が削減された。 |
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然しこの数値は、DRV装着以外の食器洗浄機・HPフード他が存在し、是等には風量に変更がないために、厨房全体では風量削減率が概ね10%程、希釈された為の結果にすぎない。 |
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仮に単純にDRVを導入したフードのみに限定した排気風量の削減率では、原設計風量7,880CMHに対し、DRV導入後は5,560CMHに減少し、「41%」もの風量削減率となる。 |
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この風量削減により大幅な施工費用の削減が可能(ダクト口径縮小による設備費削減、ダクトスペースの縮小化、排気ファン小型化、空調機・熱源機器費の削減化)となる。又これに伴う継続的維持費が定常的に削減できる事になり、更にCO2削減にも大きく寄与する。 |
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尚、今回の導入店舗は、上記の如く風量削減効果のみならず、DRVの厨房温度の抑制効果
からも設備費が約100万円ほどの「FCU」を1店舗当り1台ずつ削減することができた。 |
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9.既存店舗へのDRV導入による大幅な維持費削減の効用性
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既に稼動している既存店舗・既存施設にDRVを導入した場合
換気風量に変更が無い場合は、厨房環境が改善され、快適厨房になる事が予想される。 |
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DRVの導入にはフード入替工事の他に、SAダクトの経路変更、パンカールーバの給気
停止等々、必要となるが、それでも排気ファンやダクト工事の削減化による利益は莫大だ。 |
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また余剰風量を加味した排気風量で稼動している場合には、大幅な風量削減が可能となる。
然も風量削減は「排気ファン・空調機ファン」の軸動力を「三乗低減化」する事ができる。 |
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従ってVVVF制御により、回転数の「30%削減」で実にファン軸動力は「65.7%の削減」が可能となり、大幅に継続的維持費が削減される。更に風量削減により、空調機の熱交換効率も向上し、冷温水使用量も削減され、「熱源機器運転費・ポンプ動力費」も削減される。 |
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DRVはこの幾重もの「低維持費・少設備費化」を可能とする超高効率排気フードの故に、更にCO2を大幅に抑制し「環境最善化」への貢献力の故に、CSR(企業の社会的責任)を基本コンセプトとする、ある超大手銀行の支店新築案の原設計にスペックインされている。 |
10.DRV基本構造とNEFの独自性─その仕様
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DRVの外見は、従来型給排気フードと何ら変らない(形態・寸法・外見は別紙参照)。
ただ給排気フードが持つ、前面給気・下方給気(エアーカーテン)の他に、更に中枢部に相当する独自機能のNEFを有している。この中枢のNEFの連続回転により、フード内の熱気を整流し、排気を極めて高効率化させる傑出した特長を持っている。尚、このNEFは電動力を使用せずに、内的自発力により回転運動を行う独自の優れた機能も持っている。 |
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更にNEFの独自性を包摂するDRVの独創性は、上述(DRVの特徴T・U・V)の通り。 |
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このNEFは500mm・750mm・1,000mmの3種類の仕様があり、この組み合わせで配列される。従ってフード寸法は、このNEF寸法が基準となり、これ以外のフード寸法の場合はNEF両端を目隠しにて延長する事で対応できる。尚、フード高さは550mmと800mmの2型式となり、奥行が1,500mm以内についてはGFは片側吸込型となる。 |
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SUSの素材は304と430に選択の余地があり、研磨はHL・#400・No4の3種がある。 |
11.結論: DRVの根本的独創性(A・B・C・D)
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業務用厨房の排気は空調システムの根幹であるにも拘らず、従来型フードは空調システムの末端に位置する最低限の箱にすぎなかった。然し、DRVの出現により、排気に連動する空調関連設備に、大幅な遡及的節減効果をもたらし、且つ軽減化に大きな相乗効果をもたらすこととなった。従って厨房環境の排気設備に、更にはCO2削減の上からも、必要不可欠な、絶大な貢献利益をもたらす「省エネ装置」へと結実したのだ。 |
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即ちDRVが従来型と似て非なる所以は、NEFに象徴される、その独自の三大特徴にある。就中、その傑出した排気能力(A)と、その故の卓越した合理的経費削減力(B)にある。更に未だいずこにもない、その固有の独創的遡及力(C)の故に、今迄のフィードバック機能なき、ただ空虚な一方通行だけの、死せる無機物の様な空箱に過ぎなかったフードが、まるで知能的な能動的発信力(D)を有するかの様に、既存設備に遡及的節減力〔1.余剰風量の三乗低減による維持費削減、2.空調関連設備の贅肉排除〕をもたらす躍動的有機体へとブレークスルーしたのだ。換言すれば、フードでありながら受動的物体から創造的能動態へ、更にただの命令受容体から創造的貢献力へとフードの概念を全く一新したのだ。 |
12.DRVの社会的意義−関係者への感謝
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従って、如上のA・B・C・Dの力用を内包するDRVにより、厨房環境が改善され、また些少でも地球環境改善に寄与できるならば、望外の喜びであり、幸甚この上ない。就中、三菱地所設計様(担当 佐藤茂様)には、千載一遇の好機を賜り、この上ない名誉、光栄な事と、開発者一同、心より感謝し、且つ、その無上の幸運を何よりも深謝し、これからも、深く深くかみしめながら、より一層の奮起を決意している。 |
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DRV(高換気・少風量の超高効率フード)
低炭素社会に必要不可欠なBest Solution |
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1) 余剰風量30%削減し、最少法定換気量を実現化
2) 空調動力30%低減化し、消費電力の65.7%節減化
3) 空調設備縮減(ファン・ポンプ・ダクト・FCU)、AHU高効率化
4) 空調設備の大幅な縮減化による設備費・施工費・維持費の低減化
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 T)Kitchenの宿痾─その矛盾と困惑と悲鳴 |
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Kitchen(業務用厨房)の空調換気と風量制御は最も困難で苛烈な状況下にある。多数のガス調理器、
茹麺器、蒸焼器、湯沸器、冷蔵庫、冷凍庫、製氷機等々により、Kitchenは昼夜わかたず、厖大な電
力の消費エリアだ。然も、その過大な熱量の海の中で、調理は日毎夜毎に、休みなく、なされていく。
即ちKitchenは燃焼機器より発生する、絶え間なき高熱高湿空気を排気する為、多大な消費電力と共に
莫大なCO2を排出する。然も従来型フードは低換気力というその固有の弱点の故に、余剰風量を必要とし
且つその増量分(余剰風量分)を排気せねばならない。従って、その排気に伴い、必然的にその排気量を
補充する外気量を更に空調処理する空調経費が必要となる。即ちこの従来型フードに由る多大なエネルギー
の二重消費構造こそ、正に従来型フードの「致命的かつ構造的な重大な弱点」「致命的な無駄」なのだ!
!故にCO2排出に無防備な電力消費と低炭素化に逆行する従来構造は、Kitchen固有の致命的宿痾だ!!
事実、ある高精度の集積データによれば、事務所と飲食店舗の面積比が「93:7」に対し、エネルギー消費
比率では何と「68:32」と、ビル全体のエネルギー総合消費量の実に「30%以上」が飲食店舗で消費されて
いる。従って面積比に逆行する飲食厨房のエネルギー消費量は、低炭素革命を不毛にする隠れた癌だ!! |
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U)Kitchenの矛盾と悲鳴を解決したDRVとは何か!? |
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従って、これらの構造的矛盾と不均衡と不合理を解消し、また厨房の高熱緩衝に不可欠なFCUさえ
台数縮減する劇的削減力。更にAHUをも大幅に高効率化する、他に類例なき「超削減力フード」だ。
即ちDRVとは、最少法定換気量化を実現し、然も厨房を快適化する「超高効率フード」だ。従来フードの
三大弱点(高熱流出による余剰風量の必然化、空調効果の減殺化、エネルギー・CO2の多大流出化)
を、更に又「渋滞熱気と高温多湿」による「不快指数」をも、「高換気・少風量」化により解消した優者だ。
具体的には余剰風量30%OFFのDRVは、CO2最少化(Carbon Minimum)に必要不可欠な最適設備の
VE(Value Engineering)であるのみならず、給排気ファンの消費電力を65.7%も削減する、傑出した正に
Best of Bestの「CO2最小化装置」だ。然も給排気の設備費・維持費を大幅に節減する「超削減装置」だ。 |
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V)DRVの卓越性─低炭素革命(LCR)最適型KER装置 |
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危機感に満々た煩悶と渇望が生みだした究極のSolution、熟望する低炭素革命への凝縮の一滴だ。
避け得ぬ危機的状況下で苦悶する地球温暖化防止という時代的要請に対し、厨房環境の抜本的な
削減装置だ。余剰風量を除去し、且つ最少法定風量のみで快適化し、無駄な「CO2・電力・熱量」の
塊を大幅に削減し除去する勝者だ。故に風量も熱量も、炭素も温度も湿度も、極めて超合理的だ。
即ち熱流体の迅速な吸収と排出とにより「高換気・少風量」を可能にする「Hybrid性」・「Vintage性」
更に安全で快適な環境へと止揚する「Alternative technology」性。是等、三大要素を極めたKER
(Kitchen Environment Revolution:厨房環境革命)最適装置だ。癒しのshock absorber なのだ!!
故に低炭素化という地球的課題に対する憂慮と熱情の結晶!!決して環境破壊する事なき持続可能性
(Sustainable Development)の夢を、極上のEcomagination (Ecology/Economy/Imagination。環境問題
への積極貢献を至上課題とするGEのGreen Economy経営戦略語)を具象化した正に絶妙の逸品だ!! |
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1) 様々な要因があるとはいえ、大型商業棟の約80%以上の厨房フードが「低換気・低排気」の問題をかかえ
ている。然し厨房は四六時中、燃焼機器の稼動により、高熱性と高湿性は止むをえないものとみなしている。
2) 従って法定換気量では厨房の高熱多湿性をクリアできない為に、新築時には例外なく30%程の余剰風量
を加算している。為に、空調の一連の設備費用は当然、増大し高額化し、維持費も比例的に増額していく。
3) にも拘らず従来型フードは低性能(低換気力)の故にフード外に高熱と蒸気が漏出し、高湿高熱が厨房に
蔓延している。従って余剰風量の加算にも拘らず、従来型フードの固有の弱点(低換気力・低排出力)に
由来する厨房の高熱多湿性は、依然として改善されず、然も甚大な消費電力も一向に解決しないでいる。
4) かくして厨房は「低換気・低排気」が当然視されて、その不快性にも拘らず、それが今日迄まかり通っている。
従ってその要因が従来型フードの低性能にあり、その結果、「低換気・多風量」となり、然も甚大な空調費を
徒費している事を問題にされる事もなく、仕方のない事だと黙認し等閑されているのが、厨房環境の現実だ。
5) 故にDRVは如上4点の現状を解決すべく、従来型フードの欠陥と無駄(低換気・多風量)の根本原因を究明
し、それを解消する為に今迄、存在しえなかった、画期的な「超高効率フード」の実現に成功したのだ。即ち
A) 「高換気・少風量」の鍵を解明し、超高効率性を実現し
B) 30%加算の余剰風量を必要としない最少法定換気量を実現した。
※)従って余剰風量を30%削減化した最少法定換気量の実現化により、文字通り
「高換気力による少風量化」という、厨房関係者の長年の叶わぬ夢想が現実化したのだ。
6) 然もDRV超高効率フードによる、この「高換気・少風量」の実現は、単に30%の風量削減にとどまらず
空調設備を抜本的に一新する。即ち下記イロハの如くVVVF連携により、VWV・VAVが実現するのだ。
a) 最終の出口点の排気ファン=VAV制御
b) 中継点のAHUの冷温風の給気ファン=VAV制御
c) 入口の空調設備(冷凍機・ボイラー)の冷温水ポンプ=VWV制御
※) 故に動力削減30%をVVVF連携により3乗低減し、実に「65.7%」の消費電力削減が実現するのだ。
7) 即ちDRVの卓越した超高効率フードは
T)少風量・高換気の最少法定換気量を実現化したのみならず
U)その30%余剰風量削減は、更に65.7%もの消費電力を削減し
V) 排気ファン・給気ファン・空調機ポンプの3点全てをも節減化し
W) 然も、FCUさえ台数縮減化し、更にCO2をも大幅に削減する。
※) 従って単純な排気フードがDRV変更により、空調設備の環境を全く画期的かつ根本的に一新するのだ。
末端フードの改善により空調機器全体の設備費・維持費を大幅節減し、圧例的削減化を実現するのだ!! |
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