当院の手術では、米国アルコン社製の眼内レンズが使用されます。
やわらかいアクリル素材の眼内レンズ(アクリソフ)で、特殊なインジェクターを用いて2ミリ以下の創口からの移植が可能です。
非球面の光学部を持つため、夜間でもクリアーな映像が得られます。
近年日本でも増加している加齢黄斑変性症の一因である紫外線や近紫外線領域の有害な光をブロックする淡黄色の色の付いた眼内レンズです。
手術後何年かすると、水晶体を包んでいる袋(後嚢)が濁って、再び視力が低下する「後発白内障」という合併症を生ずることがあります。
従来のPMMAやシリコン製の眼内レンズなどでは、その頻度が非常に高かったのですが、アクリソフで後発白内障を生じて、レーザー治療が必要になる頻度は4%以下です。
アクリソフは、現時点で後発白内障を起こすことが最も少ない眼内レンズと考えられています。
また移植する眼内レンズの度数をうまく調節すると、術前から存在する近視や遠視を治すことができますし、また遠近両用の多焦点眼内レンズを使えば、老眼も治すことも可能です。
アクリソフは日本で最も高価な眼内レンズですが、赤星先生はこの眼内レンズが日本で発売されてから第一選択のレンズとして採用し、今までに70,000枚以上のアクリソフを移植しました。その数は世界一の臨床経験であり、極小切開による優れた臨床成績は世界的にも高く評価されています。