共有持分を買い取る不動産業者について
・不動産業者に持分を売却したいのですが
共有不動産売却について相談される方の中には、不動産業者へ持分売却をすることを考えている方もおられます。
共有物分割請求だと順調にいっても2,3ヶ月程度かかりますが、不動産業者へ持分売却をすればすぐお金を手にすることができるのでその点では不動産業者への持分売却にメリットがあるといえそうです
しかし、不動産業者の持分売却のメリットといえばすぐにお金に換えることできることくらいで他にメリットはありません。
鑑定理論では共有補正で市場価格より2割減少させて評価するものとされていますが、不動産業者が市場価格の2割減で持分を買い取ること殆どないと思います。
よくて市場価格の5割程度、場合によっては2,3割程度のケースもあるように聞いています。
これはある意味やむを得ないことでもあります。といいますのは不動産業者が持分を買い取ったところで、他の共有者に共有物分割請求をするしかないのです。他の共有者が素直に共有不動産の売却や持分の買取、持分の買い取らせに応じてくれればいいのですが応じてくれない場合には訴訟提起をするしかなくなります。そうすると弁護士費用が発生します。
このようなリスクも考慮した上で利益が出る金額でないと買い取れないことになるので、市場価格よりも相当安い値段でないと買いってもらえないことになります。
共有物分割請求をすれば、不動産業者に持分を売却しなくても、適正価格で持分を他の共有者に買い取らせたり、共有不動産を共同売却する方向に進めることができますので、共有不動産売却を考えていて他の共有者の同意を得られずに困っている方は当事務所までご相談ください。
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